|
〜妄念の男、執念の男〜 北海を越えた先に存在する夢幻の異境、煙害満ちる我がロンドンを優に越す灰色の空に覆われた“北央帝国”から密航してくる貧民たちの噂。 定期航路を確保したツェペリン型飛行船や、それ以外の数少ない海洋船舶に潜り込み、彼らは密航を以て我が大英帝国へと、首都ロンドンへと到るのだという。 我ら結社が越えることのできぬ、 人間に酷似した姿を持ちながらも人間ではない者たち。 プセール人。 大英帝国の繁栄の陰へと潜り込んだのは、北央帝国の定義するプセール混血率2%以下の最下級臣民たち。目に見えるかたちではなかったが、確かに、当時のロンドンには貧民街に満ちる人影の数は増えていると思えた。 我が私設研究所の所在地たるここウェールズにも。
──彼らは神に愛されなかったのだ。
神はいない。神などこの世にない。 彼らプセールは、いや、北央帝国に住まうすべての人間たちがそうであるように、彼らは神を知らない。 プセール貧民の一群は大英帝国とその先に広がる欧州、アフリカ大陸、アジア、新大陸……つまり“こちら”側に新天地を夢見たが、それは夢でしかない。 神はいない。
……そして。
ウェールズのある街で、結社の連絡員と接触すべく貧民街の一角へと足を運んだ私の前に倒れていたのは、彼ら、異境から迷い込んだ貧民の、売り払われた子のひとりだった。 |
B A C K △ 1 2 3 4 5 ▽ N E X T |
story .. character
.. visual .. system
.. download .. information..
gametop .. liartop