|
──それは、紫影の果てへと仔猫が至った後のこと。
──それは、廃墟都市の果てで、誰かの者の声を魔女が聞いた後のこと。
夢渡る少女と。
旅ゆく魔女と。
見たのは、夢だろうか。
それとも、現だろうか。
イリジアの一角を成すヒュプノスの領域を彷徨う私に断ずることはできないが。
たとえば、どちらをも見る者があったとして。
その者たちはどう思うだろう。
どう見るだろう。
ひとたび縁(エン)結んだ少女と魔女の行く道に、何思うだろう。
ひとときの夢と見るだろうか。
かりそめの虚と見るだろうか。
それとも。
まぼろしの涙と見るだろうか。
願わくば──
幾万の瞳たちが彼女らのさらなる道行きに祝福を与えんことを。
これまでにそうされたように、どうか、これからも。
たとえば、そう。
空間を超えて。
時間を超えて。
ひとり、旅して魂の寄る辺へと戻ったジャガーと出会うこともできるだろう。
ひとり、機関の都市で幻想の残滓を狩る《探偵》を見ることもできるだろう。
ひとり、朽ちゆく雷を見ることもあるだろう。
ひとり、嘆きの紅涙を見ることもあるだろう。
ひとり、夢渡る少女を見ることもあるだろう。
ひとり、旅ゆく魔女を見ることもあるだろう。
きみ次第だ。
きみが、何を望み、何を求めるのか。
私には残念ながら知り得ないが──
──願わくば。
──きみが、優しき であらんことを。
〜ウイツィロポクトリの紅涙・了
→ NEXT...?
|