〜魔都・上海にて〜
「とうっ。そこまでだ、四凶・渾沌!」
「あははははは! 遅かったねマスクド上海、もう計画は最終段階さ!」
「そうはさせるか! お前が何をしようとしているかはよくわからんが、何であろうと、邪悪な野望はこのマスクド上海が止めてみせる!」
「もう遅い。遅いんだよ。元始天尊を失ったこの世界には宿主が必要なのさ〜!」
「何を言っている!」
「天……」
「そういうことさ!」
「やめろ! メタは!」
「メタルダー!?」
「だ、誰だお前!」
「 ノ ブ だ !」
 その時である!
 時空がねじまがった!
 なぜかノブが上海世界に来ていたせいである!
 ノブの時空探検は世界の破滅を引き起こそうとしていた!
「のわああ〜〜〜! なんだ、この力の渦は!」
「ちょっ、俊作ぅ〜!」
「吸い込まれるぅ〜!」
「あーっはっはっはっはっは!」
              ◆           ◆           ◆
〜八鏡大学にて〜
「うう……ここはどこだ……確か、空から何かが落ちてきて……」
『ヒロ。きこえるか、ヒロ』
「うう、暗闇の中に光がみえる……あなたは……」
『俺はマスクド上海。時空連結の事故できみを巻き込んでしまった。きみは死んだ。だが、俺は命をふたつ持ってきた。この世界へ紛れ込んだ悪仙たちを捕らえるため、どうかきみに俺の依代になって欲しい』
「僕が……マスクド上海に!?」
 そして新たな戦いが始まる!
 だが!
 この一連の流れはハチポチとは特に関係ない!
「ぽかーん」
「夢。すべて──夢」
              ◆           ◆           ◆
〜時空の狭間にて〜
『護民官。きこえるか、護民官ピート』
「びゅいびゅい」
『俺は加納京太。時空連結の事故できみを巻き込んでしまった。きみは死んだ。だが、俺は命をふたつ持ってきた。この世界へやって来た的な感じのライアー/レイル・キャラを見守るため、どうかきみに俺の依代になって欲しい』
「びゅいびゅい」
「ん。何してんのあんた、なんもない空中に反応なんかして」
「びゅいびゅい!」
「なに?」
              ◆           ◆           ◆
〜八鏡大学にて〜
「たいへんたいへん、ヒロがおかしくなった!」
「なんだよ藪から棒に」
「ヤブカラボウか、それ何ふぃーとだ? 10ふぃーとか!?」
「食べられるんですよ」
「うまそう!」
「おいしいの?」
「おいしくないよ。それで、何がどうしたの?」
「そうだよヒロ、実はヒロの様子がおかしくって!」
「えっ」
「ヒロ お菓子 食って?」
「えっ」
「きたっ。きました!『ヤブカラボウ=ライトボウガン:速射/通常弾レベル3/5発』」

「つええ!」

「俺によこせ! そいつで俺がカダ──」
「きたー! 私リカちゃん。パパはリビアで大佐をしているの」
「か、カダ…」
「キャスバルなんとかっていう名前なの」

「シャアだそれ!」

「シャアはくえるのか?」

「ナナイ発言!?」

「そのライトボウガン知ってる。碧玉使う。2匹ジンオウガ3回やれば楽勝で手に入る」
「それは──都市伝説」
              ◆           ◆           ◆
〜八鏡大学のどこか〜
「うおおお! やめろ! やめろ、俺に何をするつもりだあ!」
「何って、ええ、改造よ」
「あーもうさっさと終わらせてよ。こいつ見てると特殊性癖に目覚めそうだわあ」
「醜い」
「うおおやめろおお、幼女でもない女どもが俺様の玉体に触れるなあ!」
「じゃああたしならいいのかな?」
「うおおたおやかなりし幼女! お願いします!」
「ふーん。それじゃあ早速。えいえい☆」
「ギャー!」
「ほうら、こんなのはどう? この醜い豚の…内臓を…こうだ!」
「ギャーッ!!!」
「メコリッメコリッ」
「や、やめ──」
「こいつ何してもいいんだぜー!?」
「おねがいやめへえ〜」
「オレは魔法使い」
「もう、もうどうにでもしてぇー!!」
「このロングニードルを……」
「そろそろ矢追町先生ごっこもゴブリン先生ごっこもやめにしない? いい加減、改造の仕上げに移らせて」
「ちぇ−」
「はあ、はあ……助かった、のか?」
「いいえ。あなたはこれから最強の仙人として生まれ変わるの。さまざまな仙人たちのパーツをあなたの体に埋め込んだから、あとは、この八鏡世界独自のエネルギーを注ぎ込むだけ」
「あたし一体どうなっちゃうの!?」
「たとえば、そう、もうひとりのマスクド上海になるの」
「いうなればタイラントだ!」

「知ってる知ってるウルトラ怪獣! お腹がベムスターのあれでしょ! いろんな怪獣が合体してるやつ!」

「そうそうそれそれ。あれってさー、むしろ全身ベムスターでいいよねえ」
「ベムスターは何でも吸い込む」
「あれ? タイラントって、手はなんだっけ?」
「超獣だったんじゃない?」
「鳥獣戯画?」
「た、他社を引き合いに出すのはどうかなぁ。僕ぁ感心しないなあ!」

「GIGA違い!?」

「頭はシーボーズだったよね?」
「シーゴラスかシーモンスだったような」
「じゃあ間を取ってムルチでいいや」
「犬を殺すことはない」

(こ、この人達すごい……。ウルトラマンメビウスが面白かったもんでついついウィキを徹夜で読みあさったこのあたしがついて行けないほどのウルトラ知識! す、すごい、まるでウィキを具現化した存在だ)

「ところであんた誰?」

「通りすがりの探検家よ!」

「なんだそれ」
「ある種の苦行者だろう」

「大丈夫! あたしにはヒロがついてるもん!! って、すかさず萌えアピール! ヒロインだから──ね! それに苦行はヒロが担当だから──ね!」

「ぽかーん」
              ◆           ◆           ◆
〜八鏡大学の謎の洋館の外にて〜
「ぐおー! ぐおー!!」
「うおーいろいろあってゾンビ満載の謎の洋館からなんとか皆で逃げてきたのにタイラントっぽいデブが襲ってきやがったー!」
「ぐおー! ぐおー!!」
「ロケットランチャー! 早く! 早く! ロケ……アパーム!」
「ぐおおー! 幼女ぉおお、女は全員幼女に変えてやるう!」
「ロケットランチャー! アパーム!!」
「お前も幼女にしてやろうかああああ」
「ロケットランチャーだっつーの!! アパーム! 早く持って……アパーム!!」
 バラバラバラバラバラ…!
 あれを見ろ、鳥か、飛行機か、いや違う!
 ヘリコプターだ!
 高子隊員の操縦するヘリコプターが来たのだった!
「きたー!! これを使ってください!(ロケットランチャーをひょい)」
「(キャッチ!)よっしゃ。これでもくらえ!」

 どかーん!(1カメ。爆発する独孤求幼タイラント)

 どかーん!(2カメ。爆発する独孤求幼タイラント)

 どかーん!(3カメ。爆発する独孤求幼タイラント)

 ぼか──ん!!(4カメ。爆発する独孤求幼タイラント)

 ぽかーん (5カメ。口を開けたノブ)

「よっしゃー見事にデブに命中! デブ爆砕!!」
「マスクド上海に変身する前に終わっちゃったなあ」
「すべて──夢」
「さ、みなさんヘリコプターで脱出です。特に活躍しなかったヒロさんはヒロイン役のどなたかの肩を抱いてキリッとしてください。夢で──終わらせない」
「カプコン!?」
 その時である!!
 突然、上海世界と水スペ世界は光に包まれた!
 そして、全員、ナチュのいる世界へとたどり着いたのであった!!

「……って感じだったんだよねえ」

「あれ、わたしが聞いたお話と違う気が……」

「ノブさんは『夢で終わらせない』のシングルCD持ってますもんね」

「あ、うん。友達から借りっぱなしのやつね」

「え、あ、あの……」

「おいおい1はだいぶ前のゲームだぞ。いつからだそりゃ」

「幼稚園の……」

「まあ」
「あちゃー」

「あ……」

「大丈夫。全ては夢」
「きた──!! 夢でござぁる!」
「松方弘樹!?」
「弘樹は家光。首斬られた方。萬屋錦之介」
「えいがばんだ!」

「こないだやってたドラマのほうしか知らないよお」

「普通の大学生はそもそも『柳生一族の陰謀』なんて知らねーよ!」
「びゅいびゅい」

「ぽかーん」



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