「花散峪山人考」ファンクラブ特典制作記念
希・山原のレイルサウンドベスト5

霞外籠逗留記
 
希
山原
1位 「水先案内人」:渡し守のテーマです。冒頭からの、孤高を感じさせながらも、人を寄せつけない厳しさではなく、他の誰かを飄々と慰撫するような、そんなメロディラインが気に入っています。 途中でOPの旋律が一部入りこんでくる辺りが、渡し守がやはりこの物語のキーパーソンであることを窺わせる造りになっているかと。 「憑きモノ通りモノ」:霞外籠の中ではかなり異質な音楽。酒場のテーマになってましたね。こういう曲を入れて、作品中バランスが取れるんだ、という発見がその後のレイルサウンドを大きく左右することになりました。その意味合いでも個人的1位。この曲から受けた「酒の臭い」は信天翁においてバルカンブラスというバックボーンを得て、爆発することとなるのです。
2位 「憑きモノ通りモノ」:この曲は……確かに発注時に、ちょっと陽気で騒々しく、それでいてどこかしら憂鬱な曲調で、とお願いしたような覚えはあるのです。が、出来上がったモノは発注者の予想以上。アップテンポなのにメランコリカルな、しかし騒々しさも憂鬱さも、これより振り切れてしまえば台無しになってしまう、なんというか危うい綱渡りのような曲ですね。マッツ様はこういうトリッキーな曲を得意としている、と山原氏から聞かされ、納得したものでした。 「陽炎の果てに」:いろんな要素をひっくるめて、作品終わった後は一番印象に残る曲。こういうBGMを用意できるかどうかで、ゲーム音楽の良し悪しは大きく変わると思います。大好き。
3位 「暗がりの、柔らかな、鬼」:司書のテーマです。昔から、ヴァイオリンなどの弦楽器の音が好きでした。その音から、柔媚で官能的な印象を希が勝手に受けていたからなのですが。身体の周りを流れていくのではなく、そっと指先で愛撫しつつ包みこんでくるようなこの曲の印象は、まさに物語中の司書通り。物語中と同じく、古い図書館とか文士の書斎の一角でこの曲を聞いたなら、もうぞくぞくした戦慄が走りそう。 「働く彼女たち」:草柳さんボイスとこの音楽のシンクロ率の高さは異常。和の中に混ざったちょっと洋な存在。この曲が流れて、お手伝いさんの声が聞こえてくると、なんだかほっとするのです。癒しぱわー! 各ヒロインは世界の一旦を担っていますが、お手伝いさんは世界そのもの≒ゲームそのもの。だから私的には一番印象深い「キャラテーマ」なのですね〜。
4位 「薄暮に佇みて」:グランドエンディング曲「霞外籠逗留記」と共通するメロディラインは、映画の劇伴ですと、一つの大きなメインテーマがまずあって、それが色々の曲に使用される、という手法を意識していたから、だったような。自分が発注する曲としては珍しくピアノメインの曲です。 「闇冥迫りて」:これも作品の根幹を成す曲ですね。冒頭の「べんべんべん〜」がたまらなくぐっと来ます。単におどろおどろしいのではなく、不気味さと威厳のようなものが絶妙なバランスで溶けてますね。こういう曲を作れるマッツさんは本当に凄い。
5位 「闇冥迫りて」:迫り来る恐怖を演出する曲は多々ありますが、この曲はまさに旅籠という舞台に特化した曲ですね。三味の爪弾きを思わせるメインの旋律と、所々に入る弦楽器風のアクセント、そして全編を埋めつくす重低音。まさに曲名が全てを示して、ひたひたと、ぞくぞくと迫り来る暗闇の曲ですが、でもこれはやはり旅籠という和様の巨大建築物あっての曲。これが巨大な洋館などの舞台ならば、どこかちぐはぐになってしまいそう。そういった意味でもこれも危ういバランスの曲かな、と思います。 「かげろふのかよひじ」:ヒロイン、特に令嬢の独白に合う曲。OPのアレンジですが、ボーカル曲をアレンジでBGMにするってのは凄く技術がいる作業だと思います。こういう曲を作れるマッツさんは……
紅殻町博物誌
 
希
山原
1位 「珍奇・怪奇」:紅殻町の謎の深くに進んでいくようなシチュエーションのため、として用意した曲です。この曲は、たしか戴いたラフ曲と完成版では随分と異なる仕上がりになっていたのを記憶しています。ラフ曲の方はもうちょっと沈鬱な感じでした。そして仕上がりは、よりクセというのかアクというのかが強まった曲となっており、出来上がってみればこの得体の知れなさ加減が紅殻町の怪しさ、不可思議さに実によく似合って、マッツ様のプロ意識というのを再三目の当たりの思いしたものでした。 「ワヰルド・キャット」:この曲は私の好みドンピシャ。山猫のようにしなやかな女探検家。そんなイメージにバッチリ合う名曲です。……なのに、なのに十湖の奴と来たら…もう、酒飲んでるか、お腹掻いてるか、エロイ事考えてるかしか浮かびません。山猫ってより野良猫だねこりゃ。エミリア共々、町にとっては「異分子」であるという点を音楽でしっかり表現して貰えていて、満足。
2位 「ワヰルド・キャット」:人見十湖のテーマです。他ヒロインの曲はそれぞれに特徴的ではあるのですが、それでも紅殻町という小世界の中に不思議に溶けこむのに引き替え、こいつの曲と来たら……。もう完全に、風渡る荒野とか、緑に生い立つような山奥とかのイメージですね。ですがその違和感がむしろ十湖にはあって当然で、聴いた方にも非常に印象が強いのではないかと思われます。 「消えゆく町への終幕曲」:主人公が真相に近づいた際に流れるBGM。盛り上げると同時に、シナリオも終わりに近づいている寂しさを感じ取れる曲ですね。通常、ゲームのBGMというのはテキストと完全に同期できるのは冒頭だけで、後はユーザーさんの読むスピードに委ねる。なので必然、60〜90秒程度の曲が多くなるのですが、レイルはノベルゲームなので通常のゲームより眺めに音楽演出をやることが出来て、その結果120秒以上の起伏に富んだ曲を使え、より聴覚演出が増します。嬉しい。勿論、作曲家は大変でしょうが……。ともあれ、その辺の所も改めて聴いて欲しいと思い、私プッシュで今回のサントラに収録しました。
3位 「雨垂れ格子」:選外に漏れてしまいましたが、朱藤松実のテーマです。物陰にあって控え目に、気配りを感じさせるが差し出がましくはない。少し薄暗く、潤いのある日本の家庭の中で美しく、仄白い障子の前に立って典雅。古い婦人雑誌の口絵写真などを眺めながら、色々曲のイメージを模索していた記憶があります。キャラクターの立場上、紅殻町の静かな夜にはぴったりの曲となりました。 「異国より来たる姫君」:十湖の曲とセットな感じです。なので、どっちも入れるか、入れないかにしたかった。どっちも異質で異物なのですが、エミリアはより硬質の、近寄りがたいというかうち解けがたい雰囲気。十湖は胡散臭くて、関わりたくないけどするりと懐に入りこまれる感じ。単体で聴くとどっちも普通に良い曲ですが、作品中にはいるとそこが強調される。劇伴の醍醐味ですね。
4位 「異国より来る姫君」:エミリア・M・ゴトフリートのテーマです。典雅で美しい、しかしその美は硬質で、どこかしら人を寄せつけない気配がある。朝の光の中で美しいが、異国異郷の土にただ一輪で咲いている花。古い木造の家並みの中から、ふと垣間見える石造りの街並み。そういうイメージでもって発注した曲で、ただそれだけではない、エミリアの持つ気高い優しさ、一途さが曲の端々に見え隠れしているのが素敵な一曲です。 「Hot Step Jam」:なんというお洒落なドタバタ曲! レトロな世界で起こるファンタジー。これも大好きなのですが、今回のサントラに入れるのは、私プッシュは1作品1曲にしようと思い、2位を優先しました。なんかこれも、作品終わると「十湖がなんかやらかした」ってイメージが付いている…スゴイキャラだ。
5位 「マドヒノ小径」:紅殻町はただでさえ奇妙な町ですが、時折その認識さえ上回るような不思議な光景が現れる事があり、そういった幻想的で、どこかメランコリックなシーンに使用する予定で発注しました。方向性的には、たしかサティあたりの「家具の音楽」的なイメージを意識していたかな、と。不思議が現れる、といってもがらりと情景が一変するのではなく、気がつくとひっそりと忍びこんでいる、そんな印象ですね。 「かそけき半鐘、深淵より」:これは、まあ、サントラに選ぶつもりはなかったんですけど。通常のゲームBGMではあり得ないけどノベルなら是非やりたい、という類の音楽なので、ここに置いてみました。4の曲が町の不思議の明るい面だとしたら、こっちは暗い面。近寄っちゃまずい、でも気にになる、そんな感じ。是非夜中トイレ行くときに聞いてください。
信天翁航海録
 
希
山原
1位 「永遠なりし航海録」:希の中の最上位がこの曲です。各ヒロインのエンディング用の曲なので、聴く機会は少ないでしょう。しかしそういうところにこういう曲を使ってしまう贅沢さ。希が古い映画の劇伴に抱いている浪漫を詰めこんだような曲ですが、多くは語りますまい。聴いて下さい。 「船倉のエトランジェ」:希曰く「どうせの曲は人気になるだろうから敢えて1位にしない」とのこと。まあ、まったくです。でも、私的にはこの曲と、スチームパンクシリーズの「赫炎のインガノック」で作った「Right hand from behind/戦闘・力の顕現」は別格な所がありまして。ライターから企画の話を聞いて、BGM発注の打診をされて、「こういう曲がこういうシーンで映える」と私が抱いたイメージ通りであり、かつ予想を超える曲が上がってきて、作品中の演出がそれに負けておらず、お客さんの印象に残る、というゲーム音楽の大成功例。歴代ライアーBGMでもベスト3に入る曲だと思っていますし、やっぱり不動の1位です。「Right〜」に関してはライブで生演奏を実現できたので、いずれこれも…(ゴゴゴゴ←野望の炎)。
2位 「嗚呼、信天翁は今日も往く」:港から港へ、海から海へ。当ても先も見えない無頼な漂泊の日々を送る信天翁号のテーマです。呑気で裏ぶれていて、当て処もない航海という雰囲気が凝縮されています。改めて聴くと、これぞ信天翁号のテーマだよなあ。 「嗚呼、信天翁号は今日も往く」:信天翁はこういう脱力系の音楽がなんと映えることか。この音楽を聴かせて「船のテーマなんだよ」といえば「どんな襤褸船だよ」と誰でも突っ込んでくれそうなクオリティ。あの勇ましいオープニングからここ。この落差こそが信天翁というゲームと、その音楽の魅力ではないかと。
3位 「鏡写しのレディ・ジェネラル」:航海士の双子、シサムとキサラのテーマです。軽妙洒脱で、そしてただ綺麗なだけではなく、潮と煙の匂いが染みついたような曲で、港町の場末の酒場感がたまらない。自分の中では双子のヴイジュアルと相俟って強烈なイメージを放つメロディです。汚れ加減のグラスでちんちん乾杯繰り返しながら安い酒をかぱかぱ呑み干しながら聴きたい曲ですね。 「阿呆ばかりの船旅の点景」:希がキャラクターの曲に寄ってくるのではないかと予想して、私は汎用曲を多めに選びました。2位の曲よりは少しはマシで勇ましいけど、あくまで取り繕った張りぼての勇ましさであり、中身は変わってないことが曲のそこかしこから匂っておきます。序盤から中盤への流れで、主人公が信天翁号にハマっていく様がこの2曲でうまいこと表現されている気がしますねー。もうこの曲に馴染んだらおしまい。陸には戻れまへん残念ー!
4位 「ワインとカードと女客」:彩久津泪さんのテーマ曲です。年増の曲は選に漏れるてしまうのが定めなのかそうなのか。ちなみに発注指示書の文句はこんなの。「吐息は葡萄酒に濡れて香るのにどこか醒めて、トランプを操る手は流暢だけれど物憂く気怠い。物事を見尽くして、退廃をドレス代わりにまとう豊麗な貴婦人が興味を示すのは、今や肉の享楽のみ。焦らないで。昂ぶらないで。優しく、妖しく(以下略)」……マッツ様色々ごめんなさい。 「酒精まじりの吐息は燃えて」:こんなエロシーンの曲あって良いの? 馬鹿なの!? 阿呆なの!! 信天翁の音楽は全体的に私と希の「悪のり」が色濃く出ていますが、その中でもこれは筆頭格ですね。なんか即物的というか、流され風味というか。酒と吐瀉物の臭いがするエロシーン。そんなん、嫌〜!
5位 「船倉のエトランジェ」:密航者のテーマです。あー……ちょっとした裏話になりますが、今回サントラ盤に入れる曲を選定するにあたって、自分の中で各曲の順位付けというのがありまして。そしてこの曲は、その順位の中でも最下位でした。だって、わざわざ希が推すまでもなく、絶対に入るのが判りきっていたから。もうこういう言い方をしますとなんですが、この曲はずるいです。色々全てをかっさらっていきます。イントロが流れ出した途端にスタンディングオベーションです。こういう曲を作ってもらえるだけでも、この仕事をやっている甲斐があるというもの。 「永遠なりし航海録」:おー、希さんはこれが1位ね…。このゲームのBGMを頼む時、大きく2つのテーマを盛り込もうと。一つは信天翁号を中心にした海のテーマとしてのバルカンブラス。もう一つは陸、というか時代背景のテーマとしての日活活劇。ヒロインというくさびを打ち込まれた主人公は何も変わっていないようでもう今までとは違う。そんな感じをこの曲と、「ちっぽけな楽園」で強く押し出しています。これは格好良く填りましたねー。希の功績です。ところで、希と私は音楽の嗜好がかなり異なります。が、その中で共通して「これは好き!」というのがバルカンブラス。信天翁をプレーされたお客様は、是非エミール・クストリッツァの映画「アンダーグラウンド」「黒猫・白猫」を見ていただきたく。信天翁により愛着が湧くこと、請け合いです。


※ついでに、最初「サントラの曲全部にコメント付けるのね」と勘違いした希が自身のベスト5以外にもコメントしてくれたので、勿体ないから以下に掲載。

01:カスミカゲロウ: 記念すべきレイルソフト処女作のオープニングです。自分がそれまで成人向けPCゲームに抱いていた(勝手な)印象を良い意味でぶち壊しにしてくれて、初聴の際愕然とした覚えがあります。AパートとBパートの間のスーパーピアノパートが、それまでの和風の音とはまたがらっと変わった印象を与えてくれて。詞がまた本編の非常に深くまで踏みこんでいて、感動した覚えがあります。

03:令嬢のための孔雀舞: 令嬢のテーマです。燦々とした陽光の下ではなく、窓や欄間越しに和らげられた柔らかな光の中、綺麗に磨きこまれ艶々になった木の廊下や座敷の光と影の醸し出す優雅、そんな印象のある曲です。本編の文章だけですともっと硬質で陰鬱そうな印象を受ける彼女ですが、この曲によって旅籠の一部として物語に溶けこみました。

07:apoptosis: 懐古、古きモノへの郷愁、喪われつつあるモノへの哀惜。そういった希の趣味嗜好の結実を歌に見るとは、とこれも聴いて愕然としたものでした。確かに、かつてのこの国で、何処にでもあったような街並み、けれどももう今ではそのほとんどが喪われ、辛うじて残ったものも消えゆきつつある街並み。そんなイメージで、と発注をかけはしましたが……。ちょっと不思議なのは、これ、歌詞が載っている辺りは結構アップテンポの曲調であること。なのに全体としてはどこかしら緩やかな雰囲気を感じています。

08:宵待草: 宵待白子のテーマです。暮れなずむ黄昏の光、影の中に曖昧に溶けこんでいく景色の中、少女は穏やかな悲哀を湛え、過ぎ去っていく古き時代を見送る。そういう情景が浮かんでくる曲で、端麗で、けれどどこか物哀しい。というか少女という年頃のキャラのBGMにしてはかなり異端ですよねこの曲。令嬢のテーマとどこか似通うのは、キャラ自体がコンパチなので仕様です。

12:消えゆく町への終幕曲: 癖なのか過去に何かあったのか、希は曲のイメージにピアノの音を思い浮かべることが少ないという事を、最近音楽発注の度に意識します。なのでレイル作品のBGM中にピアノの音が入っている時は、大概がマッツ様のお仕事なのですが、この曲に関しては、後半ピアノの音が忍び寄った瞬間に何故だか泣きそうになりまして。うん、まさにタイトル通りの、去りゆくモノへの思慕に満ちた物哀しくも名曲です。

13:濛々たる黒煙は咲き: ……山原氏と、「今回音楽も色々はっちゃけようぜえ」と画策していた信天翁航海録でした、が。出来上がってきたこの曲を聞いて仰け反りました。よもやこれほどまでとは……と。既にしてその気があったレイルソフトの楽曲ですが、もうこの作品で一般的なエロゲのそれからは完全に逸脱しましたね。しかしそれを誇らしくさえ感じさせるくらいの力に満ちた曲です。大胆で無頼、突き抜けた感は聴く度に胸のすく思いさせられます。あと多分、エロゲソングで一番「クソ」って単語が出てくる曲。

16:阿呆ばかりの船旅の点景: 信天翁航海録では、船や海上の出来事に関しては、バルカンブラス、ジプシーミュージック風、陸上では古い邦画の劇伴風にしよう、という意図があったのですが、その前者の風情が見事に浮き彫りにされた曲ですね。金管楽器のパフォーマンスが素晴らしく、なんとも陽気で楽しい曲になっているかと。……というかこの辺りでもうホントに、一体自分達はどういう媒体でどういうジャンルの作品の曲を聴いているのか怪しくなってきたものでした。

19:霞外籠逗留記: これはアレ……ですよね。ほら映画のエンディングロールで流れていた曲が、途中でがらっと、まるで別の曲のように転調するというアレ。この仕様は純然たるマッツ様のお仕事で、希の意図など遙かに上回った曲を聴かされてやはり愕然となったものです。どちらかといえばこの曲は、バーの止まり木の隅で一人酒をやりながら聴きたいイメージ。

20:refrain: 曲名通り、紅殻町博物誌OP「apoptosis」で歌われた古きモノへの郷愁を、エンディングでもう一度、なのがこの曲なのですが……。この曲に至るには、本編の物語を一通り経てきた訳で、その感慨が加わりますとなんというかこう……泣いていい? 歌詞の流れ、美しさは希的に随一の曲だと思っています。

21:CORAZON: 曲名は、スペイン語で「心」とか「ハート」といった意味合いの言葉です。信天翁航海録OPはあのボロ船と共に航行するイメージがありますが、こちらは水平線の彼方に遠ざかっていく船を見送るような雰囲気。けれどやっぱり別れにつきまとう淋しさ、哀しさとは無縁で、甲板で船員達が酔っ払いながらへろへろ踊っている情景が見えてきます。一抹の虚無感と、それだけでなく、笑い飛ばすような清々しさが同居した不思議な曲でした……。