〜黒猫宗右衛門からのご挨拶〜
「この頁をご覧の
各々方。
かくのごとく、駅の物語の新たなる局面の公開とあいなった。
そちらでは春、桜の時候かと思われ、目出度き事も倍重ねであろう。ちなみに駅の在する甘夏省でもここ数日無暗と暑い日が続いており、吾輩も随分バッサリ毛を刈った。これでも随分せいせいした方である。
さて春といえば人にとっても獣にとっても一つの節目であり、読書子にも色々変化の時期かも知れぬが、春は同時に色々と妙な事も起こりやすい時季でもある。
蒐集箱を有難くも手に取って下すった方々には、御多幸のあらん事を念ずると同時に、要らぬ厄など降らぬよう、境の
護りである吾輩からも、老婆心ながら祈る次第である。
これをもって発売の口上に替えさせて頂く。
それでは
各々、御機嫌よう。」