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杏里
「コモ エスタ ウステ?(ご機嫌いかが?)
杏里だよ。今回もとびきりの可愛い子を紹介しちゃおう」 |
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クローエ
「はじめまして、じゃあないわね。クローエ・ウィザースプーン。出身はギリシャ、杏里と同じセカンドクラスに在籍しているわ」 |
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アン
「アンシャーリー・バンクロフトは、コロンビアの高地に生まれてすくすく大きくなりました」 |
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杏里
「アンは、ボクより一つ下の学年に在籍しているんだ」 |
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アン
「めでたしめでたし」 |
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杏里
「じゃあ、二人の素敵なところを、バッチリ喋ってプリーズ」 |
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クローエ
「素敵って言われても……別にわたしなんか、大したものでもないでしょう?」 |
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アン
「けんそんけんそん」 |
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杏里
「そうとも、あのかかとの一撃といったら……!」 |
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アン
「パーって、宇宙と死んだおばーちゃんが見えるのよ」 |
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杏里
「図書館の格闘王、深遠なるヌシ、這い寄る静寂、クローエのあだ名をあげていったらキリがない」 |
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クローエ
「……わたし、そんなあだ名で呼ばれてるの?」 |
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杏里
「ほら、趣味がこうじてあだ名になる……って、よくあることじゃないか。釣りキチ三平とか、グラップラー刃牙とか、アルプスの少女ハイジとか……」 |
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クローエ
「ぜんぜん趣味と違う。だいいちあのかかと落としだって、趣味でやってるんじゃないわよ」 |
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アン
「しごと?」 |
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クローエ
「それも違う。あなた達が図書館で騒がしくするから、ただ静かにさせようと思って……」 |
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アン
「息の根を止める」 |
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クローエ
「とめてないでしょ? ……とにかく、騒がしいのは嫌なの。静かなのが好みなのよ。図書館は数少ない憩いの場なんだから、喧噪で煩わせないで」 |
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杏里
「そういえば、クローエって熱心なギリシア正教徒なんだよね。暴力は神の御意志に反しないの?」 |
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クローエ
「図書館の静寂を護るためよ。時には神も怒りの御手を振り下ろすことがあるの。杏里、あなたも気をつけてちょうだいね」 |
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杏里
「振り下ろされるのはクローエのブーツだけど……あ、いやいや、気をつけよう。そうそう、この船の構造にも詳しいんだよね。なにしろお父さんが、このポーラースターを設計したんだから」 |
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クローエ
「……それと兄もね。たまたま実家が、代々造船設計家なの。定規を玩具にして育ったくらいだし。そりゃあ、一般の生徒よりは詳しいと思うけど」 |
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杏里
「生徒どころか職員より詳しいって聞いたけど? なんでも秘密の機能がいろいろと……」 |
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クローエ
「……変人で凝り性の設計者が色々つけくわえたのよ。わたしだって、全部を知ってるわけじゃないし」 |
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杏里
「ブラックボックスだらけか」 |
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クローエ
「『これだけ大きいと、浮かべてしまえば後はそうそう沈まない』とか言ってたわ」 |
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アン
「がんちくのある言葉だわ」 |
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クローエ
「そう……なの?」 |