キャラクター紹介第4回 『アイーシャ・スカーレット・ヤン』

杏里
アパ ハバル!(マレー語でこんにちわ) 
さあさあお待ちかね、今回のサフィズムの舷窓キャラクター紹介は、南洋からやってきたメランコリック・ベイビー、アイーシャ・スカーレット・ヤン! ああ、その制服はかなえさんと同じ最上級生の……、つまり、年上なんだねぇ……。はあぁ……。
アイーシャ
え、あ、あの……。
杏里
ああ、ボクのロゥテンションは今回に限っては気にしないでくれ。はあぁ……。ところで、挨拶はとりあえずマレー語でしてみたけど、ネイホゥ(広東語でこんにちわ)の方がいいのかな? それともアロゥ(英語フランス訛り)? ワナッカン(タミール語)?
アイーシャ
どれでもけっこうです。シンガポールでは、どれも公用語ですから……。
杏里
あ、そ。シンガポールってどんなとこ?
アイーシャ
東南アジア、赤道直下にある国です。マレー半島の先端にある小さな国ですけど。きれいでいいところです。
杏里
そうなんだ。あとは……、一応、キミのプロフィールとか詳しく教えてくれない? ほら、ここでの情報を心待ちにしてる人達もいるからさ。
アイーシャ
あ、はい。父は貿易を営んでいます。父方の祖父が広東省出身の華僑系、祖母はマレー系って聞いてます。母は、イギリスから移ってきたんです。
杏里
国際色豊かなことで。
アイーシャ
ええ。H・B・ポーラースターには、先の九月に入学しました。
杏里
あ、転校生だったんだ。
アイーシャ
いえ、違います……。
杏里
え? なんで?
アイーシャ
その、私、入学してから飛び級でサードクラスにあがったんです。
杏里
なに!? 何だって!?
アイーシャ
え……、どうかしましたか……?
杏里
今、何て言ったんだい!?
アイーシャ
あ、あの、飛び級でサードクラスに……。
杏里
つ、つまり、キミはもしかして……ボクより年下なのかい!?
アイーシャ
あ、はい、そうなります……。
杏里
……………………。
アイーシャ
あ、あの……?
杏里
……ワオ! トレビアーン!!
アイーシャ
……!?
杏里
なんてビックリ箱なんだ、これは! 今日という日は素晴らしい! アイーシャ、キミの秘密を知ってしまった! 一見、トゲに覆われ人を拒むイバラの園の奥には、可憐な姫君が眠っていたというわけだ!
アイーシャ
え、あ、あの……。
杏里
そうか、これまでのボクとキミのすれ違いは、神が与えたもうた試練だったと言うわけだね! 運命の絆は、時として奇妙にもつれて、愛し合う者同士をわざと引き離したりしてみせるのさ。でも、もう心配はいらない。
アイーシャ
な、なにが……、でしょう……?
杏里
キミを目覚めさせる者が現れたということさ! それはもちろん、このボク! さあ、目覚めのキスをあげるよ。目を閉じて、少しだけ顎を前に出して。心持ち右に顔を傾けてくれるとありがたいな!
アイーシャ
え、え、え……。
杏里
さあ……!
天京院
こら。
アイーシャ
あ……。
天京院
真っ昼間っから何をしている。
杏里
なんだよ、かなえさん。二人の儀式に割り込むなんて、ずいぶん野暮なもんだね。
天京院
なにが儀式なんだか。
アイーシャ
あ、あの、失礼します……。
杏里
あ、あ、あ……。行っちゃった……。
天京院
泣きそうな顔しなさんな。しかし、話に聞いたとおりだね。
杏里
何が?
天京院
彼女さ。あたしとは別の意味でクラスから浮いているからね。いつも一人でいるんだってさ。
杏里
アイーシャが? クラスから浮いてる? かなえさんも?
天京院
あたしの場合は孤高、彼女の場合は孤独。わかるかい?
杏里
よくわかんない。
天京院
……だと思ったよ。ま、そこらのお嬢様には、よく言えば、なかなかにつきあいにくい相手だということさ。年下で、あまり社交的でないクラスメイトというのはね。
杏里
なんてもったいない!
天京院
そう思うのは杏里だけだよ。
杏里
ボクにとっての世界の損失さ!
天京院
そう思うなら、友達になってやるんだな。
杏里
友達だけなんて、我慢できないな。
天京院
……ま、好きにしな。さて、あたしも研究室に戻るとするよ。じゃあね。
杏里
じゃあね〜。
……ふむ、アイーシャは一人ぼっちで寂しいのか。ふふ、でも、それも今日で最後! 明日からはボクが四六時中ぴったりマーク。上級生だけど年下だなんてフェイントはもう通用しないよ。年下、としした〜
杏里
さ、次回からはボクの愛しい子猫ちゃん達を大紹介! 
まずはニコル・ジラルドとニキ・バルトレッティの二人だね。お楽しみに!

学園施設紹介・第4回 『カリヨン広場』

杏里
さて、ボク一人になってしまったとしても、コーナーを続けなくてはならないのが、定期更新の悲しい定めだよね。
杏里
というわけで、今回の学園御案内はこちら、カリヨン広場! 船の中央を通る大廊下の突き当たりにある吹き抜けの広場のこと。鐘楼と噴水のある吹き抜けの、ちょっとした公園みたいなとこだね。


《カリヨン広場》

杏里
ベンチもあるし、カフェテラスもたったりする。学生達には、おしゃべりを楽しむ格好の場所ってわけだ。
クレア&ミリエラ&コー
杏里せんぱ〜い!
杏里
おや、ビジターズ。やれやれ、憩いの場だけあって、騒がしい子猫ちゃん未満の彼女達も、この広場がお気に入りとみえる。
クレア
犯人は見つかったんですか? ……やっぱ無理そう?
コー
じぶんの罪を認めて自首するわけにはいかなんですかァ?
ミリエラ
悪あがきもそろそろ飽きたの? 観念したってやつ?
杏里
そろいもそろってキミ達は……。心配御無用。ちゃんと捜査もするよ。発売されたら、そりゃもう、嫌っていうほどね。
コー
それはどうですかァ?
クレア
ソヨンちゃんや他の女の子を追っかけまわすだけじゃないの?
ミリエラ
……先輩、短い間だけど、世話に……、なってなかったっけ、ちっとも。
杏里
好き放題言うなぁ。体験入学コースのビジターズにそこまで言われるとは思わなかった。まあ、キミ達が入学した時には、ちゃんとかわいがってあげるからね。
クレア
でも、杏里先輩、このままじゃわたし達と一緒に船を降りることになりそうですよね。
コー
はかないですねェ、ガラパーティーまでの思い出作り、ガンバってくださいねェ。
ミリエラ
あたしは別にいらないけどね、思い出。
杏里
キミ達は……。あーもう! まぁ見てなさいって! キミ達の下船前夜に開かれるガラパーティー! その場で名探偵杏里・アンリエットの華麗なる活躍で、真犯人を暴いてみせるから!
クレア
期待しないで待ってまーす。
ミリエラ
ま、無理しないことだね。
コー
じゃあね、杏里せんぱい!
杏里
やれやれ、行ってしまった。さて、ボクもそろそろ部屋に戻ってバスタイムにしようかな。それでは、みなさん、また次の更新までごきげんよう!

杏里
おっと、忘れてた。
次回、施設紹介をちょっとお休みにして人気投票の中間発表をやっちゃうよ。頑張ってる陣営には良いことあるかもね! じゃ、オールヴォワール!