《《豪華学園船 H・B・ポーラースター》》


──世界に名だたる巨大なもの、仰天すること、驚異の存在、豪華絢爛なる全てを紹介するこの番組。さて今回は、七つの大海を駆ける巨大学園船ハンギング・バスケット・ポーラースター号を紹介させていただきます。
 それでは学園よりお越しいただいた、レイチェル・フォックス先生、ソフィア・アウストリッツ教授をご紹介します。どうぞ!
レイチェル
「あっ、あはっ! みんな〜、見てる〜? 先生テレビに出てるのよ〜」
ソフィア
「レイチェル先生、これは地上波だから学園には流れませんよ」
レイチェル
「そうなんですか!? ……しょぼん」
──学園のほうにはビデオをお送りしますよ。まずポーラースターについて、ざっと説明していただきたいのですが?
レイチェル
「えぇ、まずH・B・ポーラースターは、ひとつの国家に所属していない超法規的に保護された学園なんです。全長1千メートルという破格の豪華客船は、そのままひとつの町に匹敵する機能を内包して、200人を超える学生に快適な生活を提供していますわ」
ソフィア
「各国政府より認知された“移動する治外法権”とでもいいますか、お金をかけていることより、その方がずっと豪勢だと思いますね」
──学生の数は意外と少ないのですね。
ソフィア
「性質上、お預かりするのは良家の息女のみとさせていただいておりますから。入学には学力だけでなく、厳しい審査が必要です」
レイチェル
「みんなキレイで可愛い子なんですよ。それに、貴族や王族のお姫様が入学してくることもありますしね」
ソフィア
「上流階級にふさわしい知識と礼儀作法を学んでいただきます。時にはお輿入れが決まって、寿卒業する方もいますね」
──ただ女学校というだけでなく、船内に居るのはすべて女性だと聞きましたが。
ソフィア
「進水式以来、男性の乗船は一切許しておりません。船長から船員、職員まで、2千5百名すべて女性で構成されています」
レイチェル
「まさに女の園です!」
──とても華やかなのでしょう。船体の設計は、高名なギリシアの造船設計士ウィザースプーン氏が担当されましたね。
ソフィア
「そうです。巨大なだけでなく、船上にどれだけの施設を再現できるか、限界に挑戦してくださいました。見取り図や写真を公開するのは学則により禁じられていますが、オペラハウスや神殿風のプールなどはとうぜんあります。変わりどころは、ゴルフ場、乗馬クラブなどでしょうか。ただ大きいだけでなく、航行性能も安全性も高い船ですよ」
レイチェル
「そうですね、学園長が空母にケンカ売った時も逃げきうごむぐぐ……」
ソフィア
「おほほ、なんでもありませんよ?」
──男子禁制とあって、さすがに秘密の匂いがいたしますね? 最後に、おふたりにとって、学園の最大の魅力は何でしょう?
ソフィア
「ひろい世界を感じることができる……これに尽きます。下船は滅多にありませんが、世界の海を行き、世界の星を見て、多様な国の人間と交流する。本当の意味で、世界の中の自分をさがすことのできる学園である……そう思います」
レイチェル
「もう、全部です!」
──そうですか。本日は、お忙しいところをありがとうございました。それでは、よい旅を。
ソフィアレイチェル
「ありがとうございます」

※2001年1月、南大西洋上のヨットで収録。
同2月放送分より。


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